過去の仕事場(06)




ラジエータガードの取付

「Ninja1000」に、ラジエーターガード(持込パーツ)の取付です。

御客様の「Ninja1000」は、

左側は、普通にボルトで取付していますが、

右側はフレームに引っ掛けるようになっています。

ガードの取付部に開けられていた穴の幅は、「8mm」です。

そのガードの穴を入れる、フレームのシャフト部をノギスで計ると「9.3mm」でした。

「9.3mm」のシャフトに「8mm」の穴は通りませんから、

御客様から預かったままの状態では、取付することが出来ず、

穴を大きくして対処しました。

下側もステーにボルト止めして、取付完了です。



取付したラジエータガードには、

「Kawasaki」の表示の上に、「Z」をイメージしたような大きなデザインがあり、

「Z1000用かもしれませんよ」と、御客様に伝えていたのですが、

確認できました。

奥のリフトに、今回の「Ninja1000」、

手前のリフトに、「Z1000」、

たまたま、同時に入庫していました。

「Z1000」は、車検で入庫したのですが、

作業の途中、フレームのシャフトを測らせてもらい、「7、3mm」だと分かりました。

これだと、「8mm」幅のラジエータガードが、そのまま取付できますね。

やはり「Z1000」用の物だったみたいです。


「Ninja1000」は、「Z1000」と「VERSYS1000」と姉妹車と言われています。

姉妹車と聞くと、共通パーツで構成されていると思っている人も多いみたいですが、

今回のように、いろいろと違う所があります。



ラジエータガードといっしょに、ハンドルバーエンドも預かりました。

Ninja1000のバーエンドは、プラスのスクリューで固定されています。

ネジロックも塗布されていて、簡単には緩みません。

ネジをナメてから御来店される方がいるのですが、

この車両のオーナー様のように、はじめから御依頼していただいた方がいいですよ。

(ナメたネジを除去する作業がいりませんので)




点検時にフォークオイル交換

「ゼファー750」が車検整備で入庫しました。

車検整備と、いっしょに「フォークオイルの交換」を、

依頼していただきました。

この車両のオーナー様は、以前、他県のバイクショップに勤務されていました。

さすが、「元バイク屋さん」です。

早め早めの消耗品交換をしているので、

排出したフォークオイルは、それほど汚れていませんでした。

エンジンオイルの交換も、ご依頼いただきました。

上の写真は、交換後のオイル点検窓を撮影したものに見えるかもしれませんが、交換前のものです。

エンジンオイルも定期的に、早めに交換していただいているので、汚れ方は、ひどくありませんでした。




スロットル・レスポンスの悪いZEPHYR400

「スロットル・レスポンスが良くない」と、御来店いただいた「ZEPHYR400」です。

他店でも、キャブレターのオーバーホールを、すすめられたそうですが、

実際に作業するショップは当店を選んでいただきました。ありがとうございました。


まず、車両の状態を調べていきます。

車体から取外したエアクリーナー・ボックスです。

エレメントが入っているところを外すと、

黒いボックスの内側に、茶色の異物が見えます。

エアクリーナー・エレメントが朽ちて、粉々になったものを、吸い込んでいました。

左側が古いエアクリーナー・エレメント、右側が新しい物です。

「粉々」になったエレメントのゴミを、吸い込んでいるので、

やはり、キャブレターのオーバーホールは、必要でしたね。

キャブレターを見ていた時に気がついたのですが、

スロットルケーブルのオープン側とクローズ側の間に、

スターターケーブル(チョークケーブル)が通っています。

キャブレターの清掃後には、正しい位置に取付しなおしました。

(正しい位置に戻すと、スロットルも軽く動くようになりました)

車体から取外した「プラグ」です。

調子が良くないのが、写真を見ても分かります。

特に調子が悪いのが、#2(左から2番目)だと推測できます。

プラグの火花をチェックすると、きれいに飛んでいませんでした。

「プラグコード & プラグキャップ」が、社外品に取替されていて、これが原因でした。

(ノーマルに戻すと、普通に火が飛ぶようになりました)


キャブレターの中も、

パーツが、社外品に取替されているのを確認しました。

ジェット類に、メーカーの「KEIHIN」の刻印がありませんでした。

(その他のパーツも社外品に変わっていました)

上の写真は、フロートバルブです。

左側が社外品、右側が純正品ですが、まず、プッシュロッドの径が違います。

それに、負荷がかかっていない状態のロッドの飛び出し量が違います。

これではフロートの高さが変わってしまいます。

それに、スプリングのテンションも違っていたのでしょう。

油面を測ると、標準値から外れていました。

ニードルは、材質が違うし、長さも違っていました。

テーパー部のサイズも違っているように見えました。


初年度登録から、30年が経過した車両で、

その間に何人かのオーナー様に乗り継がれ、

その間に、どんどん、パーツが交換され、

バランスが崩れて、トラブルの原因になっていたようです。


御客様から、ご依頼いただいたキャブレターOHを含む「燃料系の修理」以外に、

「吸気系の修理」と、「点火系の修理」が必要になりました。




 バイクショップ・サキヤマ

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