過去の仕事場(14)




イグニッション・スイッチ分解

車両は、Kawasakiの「エリミネーター250LX」です。


走行中に、エンジンが止まってしまい、

全ての電気装置に電気が来ていなかったそうです。

車両のメイン・ヒューズは切れておらず、

社長から、「スイッチじゃないか?」と言われたのですが、

イグニッション・スイッチ単体も、キーセットも販売終了していました。

部品が販売終了していたので、

イグニッション・スイッチを分解して、

接点を

清掃しました。

キーシリンダ側も

清掃しました。

接点を清掃した後は、一度もミスしていません。




時々、エンジンが止まる

車両は、Kawasakiの「エリミネーター250SE」です。

1か月前に購入されたらしいのですが、

乗っていて「ガソリン臭」がするし、時々、止まることがあるそうです。


整備するところを、

購入したショップ様ではなく、当店を選択していただきました。

ありがとうございます。

エアクリーナー・エレメントを確認すると、

上下の向きを間違えていました。

(清掃してから、正しい位置に取付しました)

プラグを確認すると、

焼け色(くすぶり)にバラつきが有ります。

(燃焼状態が、左右で違っていたはずです)

キャブレターを清掃しました。

タンクキャップの動きが悪く、

タンクから外しました。

タンクキャップを分解しようとしたのですが、

パーツが、なかなか外れてくれません。

やっと外れました。

(歪んでいるパーツが有ります)


パーツには、向きがあるのですが、

方向を考えずに、

無理やり組付けしたようです。


苦労の形跡が見えます。

(正しい向きで組めば、苦労しないのですが)

プレートの一部を切断しています。

(全てのパーツの向きを合わせれば、切断する必要は無かったはずです)

切断している所があるので、

正しい位置に取付すると、

空いてしまう所があり、ナナメになってしまいます。

ロックの動作部も傷んでいて、スプリングが見えています。

(本当は、すき間は無く、スプリングは見えません)


全てのパーツを正しい位置に組付けしたタンクキャップを

タンクにもどして、動作させてみると、

軽く動くようになりました。


イグニッション・スイッチを分解して、

接点を清掃しました。


前に作業した「エリミネーター250LX」とは、

イグニッション・スイッチの形状が違います。





穴の開いたエア・エレメント

車両は、Kawasakiの「エリミネーター250SE」です。

実は、同じモデルが同時に入庫していました。

お客様は、最近、この車両を手に入れたそうです。

プラグの電極は「真っ黒」です。

キャブレターは、オーバーフローしていました。

キャブレターの片方に取付されていた「パイロットジェット」です。

右側の、赤い矢印の穴が、潰れています。

左側の、青い矢印の穴も、歪んでいます。

(これでは正確な計量ができません)


エアクリーナー・エレメントは、

穴があいて、吸い込んでいます。

新しいエレメントに取替し、プラグを交換、

キャブレターを清掃し、パイロットジェットを取替した後、

同調調整をして、お客様の元に、車両をお返ししました。



翌月、再入庫してきました。

充電電圧が低く、バッテリーが死んでいました。


車両の交流電圧を計り、発電しているのを確認し、

レギュレーターとバッテリーを交換して、

お客様の元に、戻りました。



さらに2ヶ月後、エンジンが止まったと再々入庫しました。

他の車両でも作業した、イグニッション・スイッチを清掃することにしました。

車両から、イグニッション・スイッチを取外ししました。


接続カプラーとギボシ端子が写っていますが、

ギボシ端子で、接続カプラーの外に出すときは、普通、ブラウンの配線なのですが、

この車両は、ホワイトの配線をギボシ端子にしています。

(どうしてか、後から、分かります)


スイッチ部を分解して、

接点を、

清掃しました。

このモデルは、全ての配線が接続カプラーの中に入っているのですが、

この車両は、白色の配線を切断して、ギボシ端子に変更しています。


このことから、以前、他店にて修理したことがあり、

前からトラブルを起こしている車両だと分かりました。


接続カプラーの相手側を見てみると、焦げていて、プラスチック部が溶けています。

写真の奥には、怪しい黄色のビニールテープが写っています。

今回の不調の原因とは違う回路の配線でしたが、

この黄色のビニールテープのところも、修正してから車体にもどしました。


この車両は、30年以上が経過しています。

何人かのオーナー様に乗り継がれ、その度に、違うショップで整備したはずで、

いろいろな修理の跡があるのも当然です。


前に別の車両でも書きましたが、全てのパーツの寿命が来ています。

これからも、トラブルは起こるでしょうが、せっかく手に入れたオートバイなので、

修理をしながら、いたわりながら、乗ってあげてください。




 バイクショップ・サキヤマ

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